コンパクト
「『未来』っていい名前だよね」と
最近 幼なじみがわたしの名前をほめてくれた
昔は「チービガーリミーク!」とかゆってたくせに
わたしは「デ、デーブ!」とゆうのを
必死にこらえてた
さすがに傷つくかなと思って
やつはじつはとても繊細なのだ
小学生の時 みんなで恋の話になって
ひとりに「ごめんみくちゃんにはわかんないか~w」と言われて
うんわからない
やっぱりわたしはそう思われるんだ
わたしは変だものね…そうよね…
みくのみくはみにくいのみくだもの(←めんどくさ) と感じてたとき
やつがぽっと
「みくをみくびるなよ」とゆったのを覚えている
とてもびっくりして
そしてなんだかとても力を得た
心の中で反すうしてみた
「みくをみくびるなよ」
そんなふうに みくをみくびらなくていいなんて考えもしなかった
わたしは自分でも自分をみくびっていた
『みくびる』
軽んじる 過小評価 卑しめる 蔑する ないがしろにする
思うと やつは絶対にわたしのことをみくびったり
みくだしたり そんな目でみたりしない
過敏で臆病で神経質で生きてゆくことがもう苦手だったわたしに
やつはなんのためらいもかまえもなく
ただ「みくー♪」とそばに居てくれた
存在をまるごとゆるされている気がした
やつとの思い出はそんな美化されたものではないかもしれない
やつはにとってはなんてことのないものだ
でもわたしにとってはぴかぴかと光輝いている
やつとはトモダチでもマブダチでもなくて
「みくはみくだしw」とゆってくれる
世の中で理解されがたい変なもので通じているような気がして
ふたりの間にみつけた優しい空間をおぼえている
幼少期のわたしに その空間がなかったら と思うと
ぞっとしてしまう
やつがいつまでも幸せだったらいいと思う
やつとまわりにいるひとたちに
いつまでも幸せがきらきらとすみずみまでみちみちていたらいいと思う
それを本気で祈っている