伏線

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『人が大勢いるところに行くと緊張して苦しくなる
 家族や友人にも本当の気持ちを打ち明けられない
 世界でひとりぼっちのように感じる
 だれも信頼できない
 嫌われないように自分を押し殺して生きてきた

子どものころから家庭にも学校にも自分の居場所がないと感じている人たちがいます
人といることで癒やされたり楽しく感じたりするどころかただただ疲れるといいます
そうした対人過敏症状は子どものころの愛着のメカニズムと深く関わっていると考えられています
こうした対人過敏症状は単なる性格の問題ではありません
その背景には子どものころの無力感があります
ひたすら相手に合わせるしか逃れ道がなかったこと あるいは両親が不仲だったり家庭内が緊張に包まれていたことなど
常に親の顔色をうかがいながら過ごさなければならなかったのかもしれません

駅や電車の中 デパート 病院の待合室など人がいる場で漠然とした緊張や怯えを感じている
単に目の前の相手の機嫌を損ねることが怖いのではなく「他人」という存在そのものに対する根源的な恐れがあることを意味しています
このように対人過敏症状を抱く人はだれに対しても心を開かず本音を話すことなく表面的な関わりにとどめています 自分自身について打ち明けたり心の底から気を許したりすることなくいつでも警戒を緩めません 常に心身の緊張状態を維持していることがわかります

多くの人にとって友だちと会話するのは楽しみであり憩いの時間です ところが過剰同調性を持つ人にとって人と話すことは疲れることなのです
脅威に対して凍りついたり身体を丸めたりする動物の本能的行動が「心の問題」だなどという人はいないでしょう 過剰同調性は心の問題とみなすべきものではありません
危険にあったカメレオンは凍りつき体色を環境に似たものに変えるという独特の反応をみせますが
怯えや恐怖からできる限り目をつけられないように過剰に同調する子どももまったく同じ動物的な本能的な防衛反応から凍りついています
よい子でいることには極めてエネルギー消費の大きい自己監視が求められます 強い集中と持続的な緊張が必要なので慢性的な疲労感につながると説明されています
心身の疲労を訴えて受診する子どもたちや若者の訴えのなかによい子の苦悩があぶり出される 』



本の中に心の謎がとける言葉をたくさんみつけた
こんなふうに感じて生きていたなと思った
たくさんの愛情をそそいでもらったから
今生きているんだろう恩知らずめ
自分の性格の欠陥だろう
と思って戒めていたのだけれど
たしかにそうなんだけれど
自分で選んだんじゃない
こうなることに自分の意図はなかったもの


わたしはわるくないしかわいそうだろうと言いたいわけではなくて
わかってもらえないってつらい
居場所がないってつらい
愛情と理解は必ずしも一致しない
こんな思いをしている子がいるなんてつらい


でもだれもわるくない
家庭のせいでも学校のせいでもない
必然だったのかもしれない
その子が選んで生まれてきた
なにかをわかるために



なにかをわかるために
どれほど多くの苦しみを経験したかよりも
どれほどつらい苦しみを
自分の中で癒し軽くしたかが大切なのかもしれない



これからは自分で選べる
意図のもとに世界を創れる
そのための伏線だったのかもしれない






『自分の使命と永遠性の本質を理解できたひとは
 永遠に繰り返し具現化しながら幸せに生きるようになる
 なぜなら自分の意識によって
 自分の幸せな永遠性を創りだすから』






(『過剰同調性によって現実世界をかろうじて生き延びている人たちは現実世界に安心できる居場所がないので自分の想像力で空想の世界にそのような場所を作ってしまいます
子どものころ遊んでいた人形やおもちゃに独自の人格を持たせていたり妖精などの存在を信じていたり想像上の友人(imaginary companion)と遊んだ経験があったりします』

わたしにはななちゃんがいた
ななちゃんは人格と魂をもっていた
暑さや寒さや痛みもちゃんと感じた
とっても優しいわんちゃんだった
ありがとうななちゃん   )




『』は本よりお借りしました